うちの子ってもしかして?
「うちの子って、もしかして才能あるかも!!??」
サッカー、野球、ホッケー等、幼少期から多くのお子さんが本格的にスポーツに取り組んでいます。
幼少期は、呑み込みが早く、練習をしただけ、ある水準まで伸びていく時期でもあります。
私も含め、それを見た親は「うちの子って、もしかして才能あるかも!!??」と思ってしまう瞬間です。
こんなタイミングで、コーチからエリートコースへのお誘いがあれば、断れるはずもなく「猛特訓開始‼!」と言う事になります。
しかし、その後年齢とともに伸び悩み、“焦って猛特訓”がたたって故障。世界レベルで才能を発揮することなくあえなく引退。
聞きたくない方もいるかもしれませんが、よくある”エリート崩れ“と言われるケースです。
さて、何処に問題点があったのでしょう???
1.コーチを信用しすぎ?
人気競技の場合、選手が大勢いる為に“ピラミッド型生き残り方式”すなわち、這い上がって上位グループに残った選手を育てていくシステムが多いように思います。
すなわち、這い上がれない選手は必要ないという考え方です。
お子さんのコンディションを把握している家族が成長のスピードを見極めて、適切なアドバイスをする事も大切だと思います。
2.練習方法が合わない
画一化した指導方法を取られている場合、各選手の年齢や体のサイズ、得意な学び方などは考慮されません。
コーチの考え通りに成長しないからと言って”エリートアスリート失格“というのはおかしな話です。
私は、練習嫌い(練習量や練習法を自分で調整している)で世界トップレベルにいるアスリートを何人も知っています。
そもそも指導者側の言うところの”練習嫌い“というのは、多くの場合選手が”既存の練習メニューに従うのが嫌い“という意味であり、一概に悪い事とは言えません。
むしろ、良いこともあります。
既存の練習メニューを嫌うというのは、自分の意見がある事が多く、”本人にあった効率的な練習法を見つけ出すチャンスかもしれません。
優秀なコーチの条件は「何も教えない事」という説もあるくらいですから、自分に合った練習法は自分にしか見つけられないのではないでしょうか?
3.体の成長が第一???
幼少期は、スポーツをやる以前に、「良く寝て」「よく食べて」というような基本的な生活リズムを築く事が大切な時期であると言われます。
早期エリート指導を優先させて、お子さんの筋肉、骨格系の成長のタイミングが無視されたり、成長に必要な栄養補給や休養が十分に取れないのは問題です。
少なくとも、スポーツ障害の後遺症でその後の人生において不自由をする様な事は避けたいものです。
「アクシデントは避けられないが、怪我は避けられる」と私は常々思っています。
(もちろん全てではありませんが、日々の身体のメンテナンスにより避けられたであろう怪我を数多く見た経験があるからです。)
例えば、“プレー中にツマヅイテ転倒。”
悪いシナリオは、足首の両側を重度捻挫。膝も伸ばしてダメージを受けた可能性がある。
とりあえず6-8週間安静、精密検査開始。試合からは離脱、残念ながら今シーズン終了。
良いシナリオは、足首をヒネッて転倒したショックで痛かったけど、氷で冷やしたら青アザにもならず、腫れもなし、歩けるし痛みも残らない。「明日の試合も問題なし!」
この2つのシナリオでは、その後の展開が大きく異なります。
良いシナリオの様に怪我をせずに長く現役生活が送れると言う事は、必然的に1)技術を磨く時間が増え 2)試合数が増え 3)色々な理由でライバルが消えていく可能性が増えて結果的に勝利に近づく。
そして何よりも「好きなスポーツを長い間楽しめる」と言う事です。
すなわち、「怪我を最小限に抑えるコンディショニングこそがアスリートとして一番大切な事」であるというのが、マッサージセラピストである私の考えです。
私の対応出来る範囲のご相談には、Eメールや、テキストメッセージでお答えしております。
「うちの子、才能ない!!!」と決めつける前に是非一度ご相談ください。